
薪ストーブね。ぶっちゃけ。
現在の日本がほころびはじめたのは、父性の不在、父性がなくなってしまったことだ。
と、最初に言い出したのは、俺の知る限り藤原新也だけなのでありますが、是非ともそこに薪ストーブがなくなってしまったことも要因のひとつであったと付け加えることを、自分は提言したいしだいなのであります。
つまり家族の中で絶対的な存在がなくなってしまったわけね。みんなおのおのモバイルなんか持っちゃってね。中心すらどこかわからなくなっちゃったわけね。だからね、アレだよ。だまされたと思って、居間の中心に、だるまでもかぼちゃでも置いてみりゃいいんだよね。そうすると、ぐっと安心感が出てくるから。ほんとだよ。
だるまのススメ。
そういう意味では、我が家のこの薪ストーブ、これはかなり絶対的な存在なわけ。こいつがなけりゃ二日ともたない。だから家ではこの薪ストーブのことを「お父さん」と呼んでます。ウソだけど。
でも、この写真見ても、完全にお父さんでしょ?家族どころか、色んなものが寄り添ってくるからね。まず猫でしょ?パンでしょ?靴でしょ?濡れたブーツでしょ?スープでしょ?カレーでしょ?全部お父さんが居てくれるから成り立ってる。それにお父さんの天板は俺にとっては、熱燗を浸けるところ、豚ガツを焼くところ、するめを炙るところ、さしずめ、「北のネバーランド」と言って言い過ぎではあるめい。
じゃ、どうして薪じゃなきゃダメなの?つーはなしなんだけど。
まー「イキフンがグンバツ」だの「暖かさが全然違うであります、軍曹殿!」だの、「カーボンニュートラルで地球にやさしいんでーす!こじつけじゃないんでーす!」だの、色々な声もあるだろうけど、俺にとってのそれは、
燃料を自分の手で作ることができる。
この一点につきますね。
だって、灯油自分で作れる?ガス作れる?電気作れる?いや、作れるかもしれんけど、そう簡単ではないべさ?
己の汗を流して作ったものが己を救う。このカタルシス。
これこそが薪ストーブの魅力なのであって、今では驚いたことにヤフオクなんかでも薪売ってるけどさ、ポチして買うもんじゃねぇぞ(笑)いや買うのは勝手だけどさ、同じお金だして買うなら、俺だったら灯油を買うね。だってそっちの方がたぶん安いし、それは全然意味のないことだからな。あくまでも俺にとってね。
そんなわけでこの薪ストーブ。二種類あります。鉄板で出来ているものと、写真のように鋳物で出来ているもの。鋳物の方がこんな感じで窓があるものが多いね。最初のうちは「わー火だ〜!」なんて、ことあるごとに窓を拭いてたんだけど、流石十年目になると全然拭かなくなります(笑)だけど全然見てないわけじゃないんだよね。今でもこの火ぼーっと見ている時間はすごく多い。だから居間の電気は最低限しかつけません。
それにしても、火って見れば見るほどわからない。なんなんだろうね、この火って。この現象を最初に発見した、かなり猿に近かったであろうホモサピエンスに感謝。とか考え始めるのは、きまってビールが三本目に入ったところ。
そうそう、二種類あるって書いたけれど、鋳物に限ってはちょっとコツがあるんだよね。大げさだけど、薪の焼べ方に上手い下手の差があるんだわ。たとえば薪が5本あったら、1本ずつ等間隔でいれちゃダメなの。汗水流して作った薪であっても、もったいぶらないで、最初に三本くらい入れてガン炊きして、その後、様子を見ながら、1本ずつ足していくわけ。炉がチンチンに熱くなったところで空気を切る。そうすると中で炭モドキが精製されるわけ。それが出来たときが一番暖かい。
ま、8年はかかるかな?(笑)そこまでいくのに。
ちなみに俺らの間では、焚き付け二年、組二年、炭四年って言われてるよね。うなぎ的なアレで言うと。
ま、そんなわけで、家らの冬に最も必要なものである薪ストーブについてざざっと書いてみましたが、今年は本当は買い替えようと思ってたんだけど、カメラは壊れるし、車は壊れるし、ipad買っちゃったし(アレ、すげーな!)、もうちょっとがんばってもらうことにしたんだよね。
そう言えば、最初にここに来た時に、ある人から、「ストーブはよ、どんなものでも使ってくうちに固くなっから、いい加減古くなったら買い替えなきゃだめだぞ」って言われてさ。
へっ?固くなる?ストーブが?なんで?????
こっちの人って、ぶっちゃけ変な言葉の使い方するからさ、意味わからなくて、何度も聞き返したんだけど、どうやら熱伝導が悪くなって、暖かくなくなるってことらしいと。普通鋳物のストーブだと五、六年らしいからね寿命が。十年なんて言ったら、そうとう固いよ。頑固親父だよ(笑)ま、融通効かなくなってる部分もあるんだろうけど、もうちょっと、がんばって!お父さん!
posted by Admin at 17:01
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